カリスト・ビオ・メルロー 2017
心地良いバランスのとれた味わいと長い余韻が印象的な赤。燻製肉やローストビーフ、スパイシーな料理と好相性。
ブルガリア南部に広がるトラキアヴァレーはブルガリアでもっとも古くからワインを造っていた場所であり、今でもブルガリア最大のワイン生産地域です。そのトラキアヴァレーの東南部、ギリシャとトルコの国境で紛争のため長年人が立ち入ることが出来ず「ノーマンズランド」と呼ばれていた東ロドピ山脈の丘陵地帯にカタルジーナエステイトがあります。
カタルジーナは東ロドピ山脈の麓にあるトラキアヴァレーの一画をビオワイン用の土地にしました。 そこはシナモン森林土壌でビオワインを作るための実験的な場所だと考えたからです。
双子の醸造家キショフ兄弟は「トレンド」としてビオワインを作ろうとしたわけではありません。
EUオーガニック既定の遵守(科学肥料、除草剤、農薬などの不使用等)は当然として、人智学の領域にもなるビオディナミ農法もまた試みてみようと考えていたのです。
葡萄畑の草を家畜が食べその糞がやがて微生物の働きで土になり、葡萄樹も生命の好循環で元気に育つ。
そんな時間はかかるけれど自然との調和によって葡萄を育て、そこからビオワインを生み出すと言う長年の計画が実り「ビオワイン・カリスト」はリリースされました。
畑に余分な手を加えないオーガニック手法と自然や宇宙との調和を図るビオディナミとの融合で生まれたワインは期待に違わず葡萄の旨味がストレートに広がる出来映えとなっています。